Home 家具・インテリア 無垢家具 【無垢家具 完全ガイド】無垢家具のメリットやデメリット、取り扱いの注意点についても徹底解説!

【無垢家具 完全ガイド】無垢家具のメリットやデメリット、取り扱いの注意点についても徹底解説!

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ナチュラル・北欧風・シンプルモダンなど、どんなインテリアともフィットし、年代問わず愛されてるのが木製家具。そんな中でも人気なのが、無垢材で作られた無垢家具です。

皆さんの中にも「無垢家具という名前は聞いたことがあっても、実際詳しくは分からない」という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、無垢家具のメリットやデメリット、お手入れ方法や扱う際の注意点など、無垢家具について詳しく解説していきます。

無垢家具とは?

無垢材とは、「けがれがない」「混じりけがない」という意味があり、加工されていない木そのものを使った家具のことをいいます。

山から木を伐採し、十分に乾燥させた1本の丸太から、切り出して形を整えて作り出すものが無垢家具です。よく木の種類と勘違いされる方もいますが、無垢材とは木の種類ではなく加工のない木そのものと覚えておくとよいでしょう。そのため、無垢材には様々な種類があり、産地や切り取る部分などによってもその性質が異なってきます。

無垢家具のメリット

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長い年月をかけて育った原木から生まれた無垢材を使った家具には、他では絶対に出すことのできない多くの魅力があります。ここでは無垢家具のメリットについてご紹介していきます。

自然素材ならではの経年変化

無垢材は、家具という形になっても呼吸をしています。人が年を重ねて円熟味を増すように、無垢材も年月が経つほどに味わいが生まれます。よく「無垢家具は100年使える」と言われるのはこのような理由があるから。時が経つほどに移り変わる表情を楽しめるから飽きることがありません。

天然木の美しさと風合い

無垢家具の一番のメリットといえば、その美しい木目や色合いです。自然が織りなす家具には、一つとして同じものがなく、傷や割れまでもが味わいとなり、人の手では決して出すことがない美しさを放っています。また肌触りや香りも魅力の一つ。人間の手では表現できない、個性溢れる仕上がりこそが無垢家具の魅力です。

化学物質を使わず安全

無垢家具は、加工されて作られている家具などに使われている接着剤などの化学物質が一切使われていません。家具製作に使われる化学物質も、もちろん健康上影響のあるものではありませんが、お子様がいたりデリケートな方には気になるものです。そのような方でも安心に使用できるのが無垢家具です。

丈夫で長持ち

無垢家具は、無垢材を十分に乾燥してから作られます。無垢材の性質上、乾燥すればするほど強度と耐久性があがるとされています。傷がついても削り直しで利用でき、丈夫で長持ちする家具といわれています。

調湿効果

無垢材は、周囲の温度や湿度によって家具が自然に水分量を調節し、天然の空調機能と言われるほど調湿効果に優れています。「木は呼吸している」というフレーズをよく聞きますが、前述の通り、加工されて家具になってからもそれは変わりません。無垢材を置くだけで私たちに

リラックス効果

無垢家具には、木材のいい香りや柔らかい質感など、家具を使う人やその空間にいる人をほっとした気持ちにさせてくれるリラックス効果があります。美しい木目や木の模様を見ることで、心地よさが生まれ、穏やかで健康に過ごせる空間にしてくれます。

目に優しい

眼精疲労などの要因として、目の酷使だけではなく紫外線にもあるといわれています。無垢家具は、紫外線吸収作用と反射率が低いという性質をもっています。外から侵入する紫外線をカットし、心地よいと感じる程度の明るさを反射してくれるおかげで、目にやさしいとされているのです。

無垢材のデメリット

多くのメリットを持つ無垢家具ですが、当然デメリットも存在します。ここからは無垢家具のデメリットを紹介していきます。

価格が高い

皆さんも無垢家具と聞いて、真っ先に思いつくイメージなのではないでしょうか。イメージの通り、無垢家具材は一本の木から取り出せる量が限られているため、一般的な合板や集成材よりも高価です。家具ができるまでの工程などのコストも家具に乗ってくるため、貴重な木材と相まって高価になってしまいます。

ひび割れや反りのリスク

無垢材は、温度や湿度などの環境状況によって伸縮します。そのため、ひび割れができたり、反りやゆがみが生じることもあります。

こまめなメンテナンスが必要

無垢材の良さを引き出すため、仕上げのコーティングなどを行っていません。そのため傷がつきやすく、付いた汚れも落としにくいというデメリットがあります。そうならないように、数か月に一回程度でオイル塗りや空拭きなどのメンテナンスが必要になります。

無垢家具と突板家具の違いとは?

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よく無垢家具と比較されるのが突板家具です。同じように天然木の風合いを楽しめる家具として知られていますが、この2つは全く別物になります。

突板家具とは、木材を薄くスライスしたものを貼り付けて作った家具をいいます。例えば合成材やべニア板の上に、スライスした無垢材を貼り付けてテーブルの天板などにしたりします。「すべてが無垢材で作られているものを無垢家具」「表面だけが無垢材なのが突板家具」と覚えておくといいでしょう。

家具に使われる無垢材以外の木質材料

これまで無垢材について解説してきましたが、その中に合板や集成材という名前がありました。これらは、一般的な家具に使われている材料になります。それぞれの特徴を解説しておきます。

集成材

集成材とは、無垢材を小さく切り分けて乾燥させ、接着剤で貼り合わせた木材や板のことをいいます。無垢材の良さを保ちつつ、強度や品質が安定しているのが特徴で、建物の柱や梁にも使われています。

合板

合板とは、薄くスライスした板材を接着剤で貼り合わせた木材のことです。比較的安く購入でき、ホームセンターなどでも簡単に入手できます。サイズや種類も豊富で表面に仕上げ材を貼った化粧合板などもあります。

アルダー

アルダーとは、蒸解した木材繊維に接着剤を混ぜ、板状に成型した製品のことをいいます。方向によって強度などが異なることもほとんどないのが特徴です。

パーティクルボード

パーティクルボードとは、細かくチップ化した木材に接着剤を混ぜて板状に成型した製品したものをいいます。コストも安価に抑えることができ、材質も安定しているのが特徴。原料に廃材を利用するためエコな材料ともいわれてます。

無垢材に使われる木の種類

無垢材といっても様々な木の種類があるのをご存じでしょうか。購入する家具が、どんな木で作られているのかを知り、その木がどんな特徴を持った木なのかを知ることで、また違った楽しみ方ができるというものです。家具製作に使われる無垢材はかなり多いので、今回は代表的なものをご紹介していきたいと思います。

ウォールナット

世界三大銘木として知られているウォールナット。重厚な木目と高級感のあるダークブラウンが魅力で人気の樹種となっています。また強度と粘りがあり、形に狂いが出にくいのも特徴です。

オーク

「虎斑」といわれる個性的な木目が特徴のオーク。オークにもホワイトオークやレッドオークなどの種類があり、密度が高く強度にも優れているのが特徴です。

パイン

柔らかく温かみのある木目が特徴のパイン。加工しやすいナチュラルテイストの木材で、イエローパインやホワイトパインなどの種類があり、色合いや木目がそれぞれ違うのが魅力です。

アルダー

少し赤みがあり肌触りが良いのが特徴のアルダー。軽量で柔らかく加工性が良いのが特徴で、ヨーロッパでは「神聖な木材」と言われるほど高価な木材となっており人気の樹種となっています。

ブラックチェリー

アメリカンチェリーの木。経年変化による風合いの変化が最大の特徴のブラックチェリー。長く使い続けていると、赤褐色が強まり光沢感や高級感がさらに深まります。

ホワイトアッシュ

清潔感のある淡い白系の色合いとしっかりした木目が特徴のホワイトアッシュ。適度に硬さがあり弾力性もあるため、スポーツ用品などに多く使われていることでも知られています。

ニレ

北海道を中心に分布しているのがニレです。木目はまっすぐで美しく、心材は淡褐色で辺材は黄白色なのが特徴。粘りがあり曲げ加工などが必要な家具などに多く使われています。

モンキーポッド

木目に個体差が大きく出るとして知られているのがモンキーポッドです。不規則な縞のコントラストが美しいため、一枚板テーブルの素材として利用されることが多く、人気の高い樹種となっています。

無垢家具の取り扱い注意点

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これまでも解説してきたように、自然に近い状態だからこそ、無垢材はとてもデリケートだといわれています。そのため無垢材で作られた家具ももちろんデリケートなわけです。ここでは長く使い続けるための、4つの注意点をご紹介していきます。

直射日光を避ける

直接日光は、無垢家具の変色や反り、ゆがみの原因となります。窓辺に置いた無垢家具がある場合、それを守るためカーテンを使ったり、家具の置き場所に配慮するなどすることが必要になります。

水汚れに注意

無垢材は水分を含むと、その部分がシミになってしまい放置しておくと取れなくなってしまいます。そのため水分の汚れはすぐに乾いた布で拭き取るようにしましょう。また、濡れた台拭きなど湿った物を置いたまま放置するのも避けるようにしましょう。

冷暖房器具の近くに置かない

ストーブの熱やエアコンの風なども、反りやゆがみ、割れや変色の原因となります。熱風や冷風が直接家具に当たらないようにしましょう。また、乾燥による変形が起きやすいのも無垢材の特徴なので、特に冬場などは加湿器を使い、一定の湿度を保つことも必要になります。

敷物を使う

コップや鍋、調理機などを直接家具の上に置くのも変色や輪ジミの原因となってしまいます。そのようなケースが多い場合は、テーブルクロスやコースターなどを使って家具を保護するようにしましょう。ただしビニールは、木の呼吸の妨げになるので控えてください。

無垢家具のお手入れ方法

無垢家具は高いというイメージと同様に、皆さんが持っている無垢家具の印象として「お手入れが大変」というイメージがあるのではないでしょうか。確かに他の家具と比べると大変かもしれませんが、だからこそ他では味わえない上質な使い心地を感じることができるわけです。また、大変といっても実はそこまで大変ではないということを知ってる方は少ないです。それでは最後に、無垢家具のお手入れ方法をご紹介します。、

乾拭き

まず毎日行うお手入れとしては、柔らかい布で乾拭きするのが一番です。こまめに汚れを取っておくことで、後々行うメンテナンスの負担を減少させることができます。

もししつこい汚れがついてしまった場合は、固くしぼった布で拭くようにしましょう。「無垢材は水拭きしてはいけない」と思ってる方も多いですが、水拭きは行っても問題ありません。ただ、吹き終わった後に水分を残しておくのはいけないので、乾いた布で水分を吹き取ってあげるといいでしょう。

数ヵ月に一度はオイルを

無垢材の美しい艶や肌触りを保つため、定期的にオイルを塗るといいでしょう。基本的には数ヵ月に一度、1年に1回ペース程度でも問題ないです。行う時期としては、乾燥がひどくなる前の秋口くらいが絶妙な時期といえるでしょう。もし、水拭きを頻繁に行っている場合はもう少し早いスパンで行う必要があります。無垢家具に使用するオイルは、市販されているので、内容を読んで使用するといいでしょう。

少しの傷なら自分で消せる

柔らかめの樹種を使った無垢家具は傷がつきやすいといわれていますが、小さな傷であれば自分で消すことができます。必要なものは目の粗いサンドペーパーと目の細かいサンドペーパー。まず、目の粗いサンドペーパーで傷まわりを削り取って傷を消し、目の細かいサンドペーパーで全体をこすって滑らかにします。最後にオイルを塗れば傷けし完了です。簡単なのでご家庭でも実践してみてください。

まとめ|世代を超えて愛用できるのが無垢家具の魅力

この記事では、無垢家具のメリットやデメリット、扱い方の注意点やお手入れの方法について解説してきましたがいかがでしたでしょう。

ご紹介してきたように、無垢家具は高価ですしお手入れにも手間がかかりますが、自然のまま、木ならではの風合いや高級感、使い込むほど味が出るその魅力は、無垢家具でなければ表現することができないものです。

お部屋に置けば分かる、木の温もりとあたたかさ、そして高級感。もし機会があれば、是非無垢家具を手に入れて、お部屋を彩ってみてはいかがでしょうか。

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