【ハイダー・アッカーマン完全ガイド】ファッションデザイナー及びブランドについて徹底解説

世界に名を轟かすファッションデザイナーである「ハイダー・アッカーマン」。彼の手がけたアパレルや、ブランドなど、日頃から気にしているという方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、ハイダー・アッカーマンについて、経歴や受賞歴、自身の名を冠したファッションブランド「HAIDER ACKERMANN」などについて、徹底解説いたします。

ファッションデザイナー ハイダー・アッカーマンとは

ハイダー・アッカーマンは、コロンビア出身の世界を代表する有名デザイナーです。幼い頃に養子に出されたものの、養父の仕事の関係で、アフリカを横断するなど、幼少期から様々な人々や地域の文化に直に触れる機会が多くありました。今の彼が作り出す様々なデザインの源となっているとも言われており、2002年には自身の名をそのまま冠したブランドである「HAIDER ACKERMANN」を立ち上げるなど、活動の勢いはとどまるところを知りません。

ファッションデザイナー ハイダー・アッカーマンの経歴

本項目では、ファッションデザイナーであるハイダー・アッカーマンについて、生まれてから今日に至るまでの経歴を掘り下げていきます。

幼少期

1971年にコロンビアのボコタで生を受けたハイダー・アッカーマン。しかし、わずか生後9ヶ月の頃、フランス在住のアルザス人の家に養子として出されてしまいます。

養父は地図制作を生業とする人物でした。ハイダー・アッカーマンは、養父の仕事の都合で、チャドなどの地域を点々としながら、アフリカを横断しました。エチオピアでは、女性が身に纏っているドレープ状の布、アルジェリアでは、地元の人々の姿など、各土地に根付いている文化からインスピレーションを受けたと言われています。

ハイダー・アッカーマンが12歳の頃、オランダに移住し、1994年には、ベルギーにあるアントワープ王立アカデミーに入学します。同校には、ファッション学科があり、世界で活躍する有名デザイナーを輩出してきた名門です。しかし、ハイダー・アッカーマンは、同校を中退し、フランスのパリで有名ブランド「ジョン・ガリアーノ」のインターンとしてキャリアをスタートすることとなります。

ジョン・ガリアーノ

ジョン・ガリアーノでは、恩師であるベルギー人デザイナーであるウィム・ニールスのアシスタントとして活躍しました。あくまでアシスタントとしての経歴しかありませんが、ジョン・ガリアーノでは、メンズとレディース双方の様々なファッションコレクションに携わり、修行を積んだと言われています。ジョン・ガリアーノでの経験が礎となり、その後の経歴に大きな影響を与えたのです。

ちなみにジョン・ガリアーノは、現在クリエイティブ・ディレクターに、ビル・ゲイテンを据え、中世ヨーロッパと現代を融合したような独自のファッションスタイルを世界に発信し続けています。

自身初のコレクション

2001年には、レディスウェアに特化した、自身のオリジナルレーベルを立ち上げました。2002、2003年の2年にわたっては、全額自己資金で、秋冬コレクションを発表しています。この時には、柔らかで繊細なドレープ生地を用いたアヴァンギャルドな世界観をお披露目し、注目を集めました。

ルッフォ・リサーチ

2003年には、イタリアのレザー生産で定評のあるルッフォ社による有名ブランド「ルッフォ・リサーチ」のヘッドデザイナーに就任します。自身のオリジナルレーベルと並行しながら、2つのコレクションをデザインしました。

ルッフォ・リサーチは、1998年に立ち上げられ、2000年代前半には、人気を博しましたが、2006年頃には、経営悪化してしまい、今では古着として手に入れることしかできなくなっています。

ファッショングループ「BVBA32」との契約

「BVBA32」とは、ベルギーのレザーグッズを手がける企業です。ハイダー・アッカーマンは、2005年に「BVBA32」と契約し、自身のアトリエを立ち上げます。

2010年頃

2010年には、カール・ラガーフェルドから、後継者としてシャネルの次のデザイナーに指名されました。

12月には、最初で最後の1シーズン限りのメンズウェアコレクションを発表し、非常にクリエイティブな判断だったと賛辞を受けます。あくまで、ハイダー・アッカーマンは、レディースで作り上げたイメージを、男性が側にいることで強調したかったため、メンズコレクションは、彼が望むタイミングに限り、追加され、シーズンとは連動しないことが重要だったのです。

ベルルッティ

2016年9月には、アレッサンドロ・サルトリの後任として、元は革靴から始まったブランドである「ベルルッティ」のクリエイティブディレクターとなります。ハイダー・アッカーマンに課せられた業務は、製品のデザインだけではありませんでした。広告キャンペーンの立案や、店舗での販促活動など、多岐にわたったと言われています。

2017年1月には、ベルルッティから最初のコレクションを発表しました。在任中には、女性らしいエッジを取り入れたコレクションを数々発表しましたが、2018年3月にはベルルッティとは決別しています。

寄付活動

2021年12月には、アメリカとフランスで活躍する俳優であるティモシー・シャラメとともに、パーカーをデザインし、その収益の100%をアフガニスタンの女性の権利保護を中心として活動している、フランスの団体「アフガニスタン・リーブル」に寄付することを発表しました。

ファッションデザイナー ハイダー・アッカーマンの受賞歴

ハイダー・アッカーマンはこれまで、2つの賞を受賞しています。

スイス・テキスタイル・アワード

ハイダー・アッカーマンが2004年に受賞したスイス・テキスタイル・アワード。世界のファッション業界を支えるであろう、次世代のスターデザイナーを発掘し支援しづつけている、デザイナーの登竜門とも言われている映えある賞です。

ファッション・グループ・インターナショナル・アワード

2012年には、カール・ラガーフェルドから、ファッション・グループ・インターナショナル・アワードを授与されました。

ファッションブランド「HAIDER ACKERMANN」とは

http://mensfashion-brand.com/haider-ackermann

「HAIDER ACKERMANN」は、ハイダー・アッカーマンの手で2002年にベルギーで設立されたファッションブランドです。メンズもレディースもどちらも取り扱っており、ドレープの技術を最大限に生かしながら、多岐多様な文化や風景をデザインに落とし込み、世界中の人から愛されるブランドと成長しました。

特にベロア生地を用いて作られたアイテムには定評があり、「HAIDER ACKERMANN」の代名詞とも言われています。

価格帯は日本円にしておよそ30,000円〜500,000円とも言われており、世界を代表するブランドの1つとして納得できる設定となっています。古着としても需要があるため、なかなか安価で手に入れることは難しいでしょう。

まとめ

ハイダー・アッカーマン完全ガイドと題し、本記事では、ハイダー・アッカーマンについて、経歴や受賞歴、自身の名を冠したファッションブランド「HAIDER ACKERMANN」などについて、徹底解説いたしました。

彼の生い立ちや経歴を紐解いていくと、「HAIDER ACKERMANN」特有のデザインの源流などが理解できるような気がします。様々な有名ブランドに携わって、多様な感性に触れてきた彼だからこそ表現できない「HAIDER ACKERMANN」は、これからも世界中のファンを魅了して行くことでしょう。

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