”#Fear of God(フィアー オブ ゴッド)Vol.1”
Fear of God(フィアー オブ ゴッド)はいまや知る人ぞ知るラグジュアリーストリートファッションにおけるカニエウエストのイージー(Yeezy)、ヴァージルアブロー率いるオフホワイト(Off White)と同等に見られるほど成功したストリートファッションブランドの1つと言える。
しかし2012年に創業したアメリカ発のFear of God(フィアー オブ ゴッド)。ブランド名とアイテムは知っているけどあんまり詳しくは知らないって方も非常に多いと思う。なにせ創業から数えてまだ7年と10年にも満たないのだから仕方がない。そして日本国内ではルイヴィトンのヴァージル・アブロー。キムカーダシアンの夫、カニエウエスト。と言ったまだまだデザイナーであるジェリーロレンゾ自体が認知されていないのもあるだろう。
しかし彼ら海外セレブとの交友関係やネットワークも手伝ってジェリーロレンゾが創業したFear of God(フィアー オブ ゴッド) はこの数年で日本国内でもかなりのファンを作っている。今回は改めてブランドとしてのFear of God(フィアー オブ ゴッド)の創業とデザイナー、そしてオーナーとして成功させたジェリーロレンゾについてかなり詳しく紹介したいと思う。
Fear of God(フィアー オブ ゴッド)プロフィール
ブランド名 | Fear of God(フィアー オブ ゴッド) |
創設年 | 2012年 |
デザイナー | ジェリーロレンゾ |
創業地 | カリフォルニア州グレンデールのジェリーの自宅 |
公式サイト | www.fearofgod.com |
https://www.instagram.com/jerrylorenzo/ | |
https://twitter.com/jerrylorenzo | |
愛用する有名人 | カニエウェスト(Kanye West) ジャスティンビーバー(Justin Bieber) ケンダルジェンナー( Kendall Jenner ) |
創始者&デザイナー: ジェリーロレンゾ ( Jerry Lorenzo )
名前 | ジェリーロレンゾ ( Jerry Lorenzo ) |
生年月日・年齢 | 1976年10月5日(42歳) |
国籍 | アメリカ |
家族 | 妻:デジリー・マニュエル ( Desiree Raquel Manuel ) 父親: ジェリー・マニュエル (元大リーガーであり元メッツの監督で記録的な退場回数を持つ。現在はMLB Networkのアナリスト ) 母親:ジェリー・レネッタ 子供: ジェリー・ロレンゾ・マニュエル3世 ※ジェリーロレンゾ ( Jerry Lorenzo ) は4人兄弟である。 |
教育 | 高校: ウェリントン・コミュニティ・ハイ スクール 大学:フロリダ農業機械大学&ロヨラメリーマウント大学 (驚くことにヴァージルアブロー同様にファッション関連のスクールで学んだことはなく独学) |
キャリア | アルバイト:ディーゼル、ギャップ |
尊敬するデザイナー | ラフシモンズ(Raf Simons) ラルフローレン(Ralph Lauren) リックオウエンス(Rick Owens ) |
ジェリーロレンゾ ( Jerry Lorenzo ) 、まだ日本国内ではそこまで知られていない。しかしアメリカではすでにヴァージルアブロー、カニエウエストとともにファショニスタの間ではストリートファッションには欠かせない超重要人物の一人なのである。
彼のバックボーンは彼自身がインタビューで常に語っているように。学校やファッションスクールなどで学んだことは一度もなく。”ストリートファッション”からインスピレーションを受け生み出されたという。とはいえよほどの天才デザイナーでも中々2012年からの創業7年足らずでここまでの成功を手にするのは非常にというか無理ゲーであろう。どうやってラグジュアリーストリートファッション= Fear of God(フィアー オブ ゴッド) という図式、ブランディングを成功させたのか。彼の経歴とフィアオブゴッドの歴史を振り返りつつご紹介したいと思う。
1976年:カリフォルニア州 サクラメント(Sacramento) で産まれる
カリフォルニア州北部に位置するサクラメント。歴史が色濃く残る施設やアート・美術に触れることができるアーティスティックな人にとっては一日中街を探索したくなるようなゴールドラッシュ時代の名残が残る素敵な街にジェリーロレンゾは大リーガーになりたての父、ジェリーマニュエルの息子として誕生する。
父であるジェリーマニュエルはロレンゾが誕生する前年の1975年にデトロイトタイガースに入団しておりこのときMLBデビューであったことから幸せの絶頂のなかまたロレンゾも祝福され誕生したことだろう。そして一般的な家庭に比べ経済的にも父のネットワークなど含めロレンゾの幼少期の環境は非常に恵まれていたと考えられる。
Tips1:生誕の地サクラメントがブランド名にも影響を??
ジェリーロレンゾが産まれた地、サクラメントの地名がブランド名と非常にリンクするところがある。 Fear of God(フィアー オブ ゴッド) のブランド名について後述するが。キリスト教と深い関係のあるブランド名であるが。サクラメントの地名もまたキリスト教と深い繋がりがある。
サクラメントとは?
サクラメントとは、 目に見えない神の恵みを目に見える形であらわす行為である機密、秘跡、聖礼典などのキリスト教の儀式のひとつを表す言葉である。ジェリーロレンゾが自身が産まれた生誕の地であるサクラメントからインスピレーションを受けまた日常で触れるキリスト教の中でこのブランド名を考えたのかもしれない。
幼少期
ジェリーロレンゾの産まれた地、サクラメントと大リーガーの父、ジェリーマニュエルという恵まれた環境に生まれたことから幼少期よりほかの子供以上に沢山の文化的なものや優れたひとと触れる機会が多かったと考えられる。
Tips2: 母親の影響
なかでも熱心なキリスト教の信者でありヴィンテージコレクターでありヴィンテージショップを愛した母からの影響は多大であったと過去のいくつかのインタビューでも答えている。
Tips3: ブランド名が誕生した由来と引用した著書
ブランド名であるFear of God(フィアー オブ ゴッド) も母親と毎日欠かさずに行っていたキリスト教の礼拝のなかで特に欠かさず読み学んでいた オズワルド・チェンバーズ(Oswald Chambers )の著書の一説から生まれたのである。
My Utmost For His Highest( いと高き方のもとに)
“Reading about the fear of God and the clouds and darkness around His kingdom if you didn’t know Him, but [having] that same fear out of respect and reverence for Him if you did know Him…”
このフレーズにある”fear of God ”こそが今日のFear of God(フィアー オブ ゴッド) のブランド名となっているのである。
影響を受けたもの
フィアオブゴッドのデザインにも影響を及ぼしたとインタビューでも語ったジェリーロレンゾの幼少期のBMXジャージ、ボンバージャケット、そして宗教、ヒップホップ、グランジ 。また音楽ではMigos(ミーゴズ) や カート・コバーン(Kurt Cobain )を聴いて育った。
Tips4: アンティークショッピングとヴィンテージ愛
母親が大のヴィンテージ好きでよく週末にはヴィンテージショッピングに一緒に出掛けていたそうで実際に彼のショールームには、彼がイタリアの写真家Henry Ruggeriから購入した数十枚のオリジナルのロックコンサートポスターが並ぶレンガの壁がある小さな部屋がある。また彼自身、ヴィンテージTシャツの熱心なコレクターでもあり数百枚をプライベートで所有・愛用している。
Tips5: 学生時代
高校はフロリダにあるウェリントン・コミュニティ・ハイスクール に通い。ほかの学生たちと同じように青春時代を過ごしバスケットボールに熱中した。当時からマイケルジョーダン(Michael Jordan)やアンドレアガシ(Andre Agassi)トップアスリートを尊敬し影響を受けてきた。 もちろんその後に〈Fear of God(フィア オブ ゴッド)〉と〈Nike(ナイキ)〉のコラボコレクション「ナイキ エア フィア オブ ゴッド」 をリリースすることになるとは想像もつかなかっただろう。
のちに母校へバッシュを寄付する
ジェリーロレンゾは母校であり自身もプレイしたウェリントン高校の男子と女子のバスケットボールチームにナイキとのコラボ 「ナイキ エア フィア オブ ゴッド」 を寄付というより全員にプレゼントした 。
まとめ
Fear of God(フィアー オブ ゴッド)とジェリーロレンゾについて調べれば調べるほど、彼の生み出すデザインやアイデアのバックボーンが敬虔なクリスチャンである家族であったり、キリスト教や教え学びを受けたオズワルド・チェンバーズ(Oswald Chambers )の著書。そして幼少期を過ごしたサクラメントの街であることがよく理解できた。
彼の風貌やデザインから荒々しい10代を過ごしたのかと思いきや育ちも環境も抜群に良い裕福な家庭で育ったからこそストリートファッションのなかにラグジュアリーを最適化させることが出来たのだろう。コレクションやコラボについては後日追加していきたいと思う。