昭和59年に国の伝統的工芸品として認定を受けた箱根寄木細工。200年以上の歴史を持つこの伝統工芸を今に伝える職人は、全国に約50名ほどいるとされています。この記事では、箱根寄木細工を今に伝える寄木細工職人を20名ご紹介していきます。
丸山 一郎
この道30年以上を誇る寄木細工職人の第一人者といわれる丸山 一郎氏です。寄木細工の定番といわれる秘密箱(からくり箱)は自慢の逸品で、繊細に作り上げられた作品の数々は目を奪われます。その情熱はとどまることを知らず、自店舗の目の前には「関所からくり細工美術館」を作り、多くの観光客を楽しませています。また丸山氏が寄木細工職人を目指した当時、ほとんど普及していなかったインターネット販売をいち早く取り入れ、日本国内だけでなく海外への販路を広げたことでも有名で、寄木細工を世界に広めるきっかけになったきっかけを作ったと職人といってもいいでしょう。
伝統工芸士として積極的に寄木細工を後世に伝える活動をしている丸山氏。実演などを通してその魅力を伝えています。また職人の高齢化・引退が進むなか、次世代の育成にも取り組んでおり、若い世代を積極的に採用しその技術の係争を行っています。
本間 昇
御年90歳を迎え、ますます盛んな寄木細工職人であり、伝統工芸士として活躍されているのが本間 昇氏です。もちろん現役の工芸士として、他の職人とともに職人と一緒に8時から17時半まで工房で作品を作り上げています。新しい作品を作り上げるために日々勉強と、出かけ先で見かける和柄模様は必ずチェックするという、圧巻の職人魂。
江戸時代から伝わる寄木細工の複製品を3年がかりで作りあげたことをきっかけに、文箱・お盆・重箱など多くの江戸時代由来の作品に触れ、知見を蓄えていった本間氏。「古代裂(こだいぎれ)寄木模様」という本間氏考案の作品も誕生させ、その製作意欲は今なお顕在です。本間氏の作品は、本間木工所に隣接された本間寄木美術館にて見ることができます。匠の技と寄木の美しさを、実際に堪能してみてはいかがでしょう。
本間 建司
ムク材にこだわり、ムク寄木細工職人として知られているのが本間 建司氏です。厚みのある種木をそのまま削り出して形を作った「ムク寄木」を使用した、繊細で深みのある作品は多くの寄木細工ファンを魅了します。
本間 建司氏の作品の多くは、寄木細工専門店 一茶で購入することができますので一度のぞいてみてはいかがでしょう。
職人名 | 本間 建司 |
工房名 | 本間木工所 |
作品販売店舗 | 箱根寄木細工 本間木工所・寄木細工専門店 一茶など |
本間博丈
1969年神奈川県箱根町生まれの53歳。2006年に全国「木のクラフトコンペ」審査委員賞を受賞し、2020年2月には伝統工芸士の認定を受けた、寄木細工職人の第一人者。先にご紹介した本間 昇氏はお父様にあたります。「六角くず入れ」や「タンブラー」、「茶筒」や「お盆」などのヒヒ用雑貨を得意としており、ひとつひとつの材を正確に切り整えて綺麗に寄せ、高品質の作品を作り上げることで知られています。
熟練の技術を駆使して作り出される精密なものから、現代アート的な新しい感覚の作品まで幅広く手掛ける手法に定評があり、今後が期待される寄木細工です。
小島 裕平
1989年神奈川県厚木市生まれの33歳。若手寄木細工職人として期待のホープです。高校卒業後寄木細工職人の露木孝一氏に弟子入りし2020年に独立。自身の名前から名付けた「ゆう工房」を設立した。「小箱」や「トレー」などを中心に独自のデザインとアレンジで高品質な寄木細工を作り上げています。
コロナ禍の中で新しい分野へのチャレンジも行っており、キャンプ用品に寄せ木細工の技術を活かした作品も手掛けています。キャンプ用品やインテリアを制作するブランド「NINAHAW(ニナハウ)」とのコラボで、「ランタン」や「マグカップ」、「コンテナの持ち手の飾り」などのデザインを担当。SNSで瞬く間に広がり、今や人気商品になっています。
若手寄木細工職人で結成された「雑木囃子」、各分野の若手職人で結成された「いぶき会」のメンバーとしても活躍しており、東京を中心に個展を開くなど、積極的な活動を行い寄木細工を広める活動をしています。
金指 勝悦
昭和15年寄木の里箱根畑宿生まれの82歳。2000年には全国木のクラフトコンペ大賞を受賞、その他大臣表彰を初め多くの受賞歴を持つ、寄木細工界の重鎮といってもいいでしょう。そして金指氏を語るうえで忘れてはいけないのが、毎年お正月に行われる箱根駅伝の優勝トロフィーを手掛けているのが、何を隠そう金指氏なのです。金指氏の工房もある金指ウッドクラフトでは、毎年作られてきた優勝トロフィーのレプリカが展示されています。
寄木細工職人となって50年。伝統の技に新しさと独自の手法やデザインを取り入れた無垢の寄木細工を作り続けています。種木を直接削って作品にする無垢の寄木細工は量産ができないため、高級志向の製品を多く作り続けています。重厚で繊細な作品が多く、見る者を圧倒する迫力のある作品が多く、観光みやげというイメージが強い寄木細工のなかで、日本を代表する工芸品へと高めていくことを目指し日々奮闘しています。
露木 清勝
1954年神奈川県小田原市生まれの68歳。2000年には全国木のクラフトコンペ金賞を受賞するなど数々の受賞歴を持っています。寄木細工の伝統工芸士として様々な活動を行っています。
伝統を受け継ぎながら、早い時期より生活に根ざす作品を提案し、完成された伝統的な模様と作法を踏まえ、一方で新しい表現形態を模索し、独特の世界を生み出してきました。オリジナリティを大切にしながらも生活の中の用途として、暮らしに役立ち、生活空間で使ってもらえるような、生活文化の創造を目指した作品を多く作り出しています。
露木 清高
父の清勝の後継ぎとして期待されているのが清高氏です。1979年神奈川県小田原市生まれの43歳。2008年に第5回全国木のクラフトコンペ大賞の受賞をはじめ、2011年にはパリで開かれた国際見本市「メゾン・エ・オブジェ」に初出品し、世界デビューも果たしました。
世界にも多くのファンを持つ清高氏。現代の暮らしに合った親しめる製品づくりに挑戦しながらも、同時に寄木細工の未来を感じさせるスタイリッシュな作品を続々と発表し、グローバルな視点も携え、進化する寄木細工を発信しています。素材を活かした作品の数々は、見る者を魅了する作品ばかりです。寄木ギャラリーツユキにてその作品はご覧いただけるので是非一度足を運んでみてはいかがでしょう。
太田 憲
1979年山形県生まれの43歳。日本の伝統的工芸品に深い興味を持ち、8年間の修行を経て2012年にOTA MOKKO設立。奥様と二人三脚で寄木細工の制作を行っています。
太田氏が作り出す寄木細工は、木材のもつ個性を引き立たせるため1色に対して1種類の木材を使用するのではなく、同じ色でも数種類の木材を使用しています。感性によってつくられた作品は、モダンでいてどこか懐かしい感じを醸し出し、現代の暮らしに自然となじむデザインが多くの人を魅了しています。他の職人が使ったことのない木材を使いたいと、いい気があれば買い付けに行くほど、新しいものへの探求心は誰にも負けません。作品は寄木細工の幾何学模様をふんだんに取り入れた道具箱や木のプレート、髪留めやブローチなど伝統工芸の美しさに触れることができる作品ばかりです。
石川 一郎
1955年神奈川県生まれの67歳。箱根寄木細工を語るうえでこの職人を忘れてはいけません。箱根寄木細工の創始者と言われる「石川仁兵衛」の血筋を引き、その7代目として活躍されているのが石川 一郎氏です。現在に至るまで昔ながらの寄木細工を継承し、箱根寄木細工の伝統工芸士の一人でもあります。
「ズク貼り」と「無垢作り」の寄木に加えて、地板を切り抜いたところに同じ形に切り抜いた別の木を嵌め込んで絵柄を作る「木象嵌」まですべてに精通し、この技術を生かしながら独自性を加えることによってオリジナルの製品も作り上げています。使用する木は直感で選び、自身の感性で作品を作り上げるという。手作りでしか味わえない温かいぬくもりと伝統的な真の美しさを堪能することができる作品を送り出しています。また若手職人集団の「雑木囃子(ぞうきばやし)」にも惜しみない支援を続けており、「自分の持っている技術は全て伝え、継承してほしい」と強く願っています。
露木 孝一
1963年神奈川県箱根生まれの59歳。若い女性向けの作品を多く作り出しており、トートバッグやパスケースから、キーホルダーやチャームといった小物など、可愛いとか綺麗と感じてもらえるような作品を製作しています。
露木氏が作る文様はとにかく独創的で驚かされるものばかりで、あの人気アニメ「鬼滅の刃」をモチーフに作られた「お盆」や、現代的に作り上げたお重箱など、木造でも石造りでもカントリー風でも、どんな家にも合う作品で、異国の空気も流れているような文様は、和にも洋にも溶け込みます。
職人名 | 露木 孝一 |
工房名 | 箱根寄木細工 木路 |
作品販売店舗 | 箱根寄木細工 木路 |
石川 裕貴
1983年神奈川県生まれの39歳。先にご紹介した石川一郎氏の息子さんで、8代目として活躍されています。2010年には全国木のクラフトコンペ金賞も受賞。「世界にひとつだけ」シリーズで、小物入れやアクセサリーなどを手掛けています。
若手職人集団の「雑木囃子」のメンバーとして幅広い活動を行っており、各地で展示会や寄木細工に興味がある外国人が集まる集会での実演などにも積極的に参加し、寄木細工を世界に広めています。昔ながらの寄木細工を、今の時代に合ったものに変えていきたいと、新しい寄木細工を追い求めています。
篠田 英治
1982年神奈川県相模原市生まれの40歳。若手職人集団の「雑木囃子」のメンバーとしても活躍されています。2006年第4回全国「木のクラフトコンペ」で特別賞を受賞舌のを皮切りに、多くの賞を受賞し2015年に「寄木工房 銀」を立ち上げました。
木ならではの温もりと、繊細な組み合わせによる魅力的なサーフェイスを作り出す作品は、細かい手仕事のレベルを限りなく逸脱する仕上がりで、一見すると印刷物と間違えるほど精巧に作りあげられています。魔法の国に迷い込んだような表情を見せるアクセサリーケース、わずか1cmという繊細な作りの木箱など、一度手に入れると手放したくなくなる作品ばかりです。箱根でこれだけ繊細な仕事ができるのは篠田氏くらいだと称されるほど。また、海外への寄木細工普及にも尽力しており、タジキスタンやキルギスなどで講演やワークショップを実施するなど、精力的に行っています。
清水 勇太
1980年東京都生まれの42歳。大学時代に訪れた箱根で出会った寄木細工に魅了され、そのまま寄木細工職人の道へ。8年間の修行ののち、箱根寄木細工るちゑで独立。若手職人集団の「雑木囃子」のメンバーとしても活躍され、多くのメディアでも取り上げられている、新進気鋭の若手職人です。
受け継がれてきた伝統を守りながらも、どこかポップでモダンな印象をうける作品を多く生み出しています。「どこか賑やかで、思わず頬が緩んでしまうような愉しげなイメージを表現したい」と語る通り、マラカスやカスタネットなどの楽器や保育園の遊具など、れまでの寄木細工のイメージにとらわれない清水さんの作品は、さまざまな関係者の目にとまり、活躍の場を広げています。これから先、どのような作品を作り出すのか、大きな期待を寄せられている職人です。
内原 丸仁
1976年神奈川県箱根生まれの46歳。父から受け継いだ箱根寄木細工うちはらで職人として活躍している。伝統的なものから現代的なものまで、さまざまな作品を手掛けそれぞれが精緻で美しい幾何学模様を作り出しています。アクセサリーやカップ、フォトフレーム、トレーなど普段使いできるものを多く製作しています。
今の作風は、伝統を守りながら新しいものを作り出そうとする若手職人らの心意気に触発されて出来たものと語っており、「新しい寄せ木細工をここから発信し、伝統を次の世代につないでいきたい」とも語っています。店舗や工房も一新し、新しいモノづくりへの精神をもって寄木細工の製作に取り組んでいます。
職人名 | 内原 丸仁 |
工房名 | 箱根寄木細工うちはら |
作品販売店舗 | 箱根寄木細工うちはら |
中村 建治
1975年、鳥取県日南町福塚生まれの47歳。鳥取県で生まれ育ち、建築大工となって働くかたわら、建築や解体の現場で木が捨てられているのを見て、「どうにか使える方法がないかなとずっと思っていた」と語るのは中村氏。13年ほど前、寄せ木細工をテレビで見て、真似をして作り始め独学で寄木細工を勉強し、2012年に作品展を開いたのを機に販売を始めました。2016年に廃園になった保育園の園舎をそのまま利用し、現在の白谷工房を構えました。
使われなくなった建築資材や廃材、杉を中心に、繊細でぬくもりある作品を作り出し、家具やインテリアオブジェ、アクセサリーやステーショナリーなど、美術品から身近に使える作品までさまざまなものを作り出します。人気ドラマ「マザー・ゲーム」で、木村文乃さんが髪を束ねるのに使った白谷工房のヘアアクセサリーが話題になり、その名は一気に全国へと広がりました。今後も新しい作品を作り出していきたいと意気込む中村氏。寄木細工のふるさと箱根から遠く離れた鳥取から、寄木細工を世界へ広げ続けています。
小島 勲
1972年神奈川県小田原市生まれの50歳。「二段重箱」や「盛皿」、「六角茶筒」といった大型寄木細工を得意とする、箱根寄木細工 本間木工所専属の寄木細工職人です。
職人名 | 小島 勲 |
工房名 | 箱根寄木細工 本間木工所 |
作品販売店舗 | 箱根寄木細工 本間木工所 |
鈴木 稔
父の代から「無垢作り」の寄木細工一筋で作品を作り上げている職人です。カップやお椀、器など、より生活に密着した製品を得意とされており、多くのお客様に日常的に使っていただけることに喜びを感じているという。木材の選定や色のあわせ方を工夫し、彩り豊かで華やかな模様の作品が多いのが特徴です。作品の多くは直売店「ききょう屋」にて購入することができます。
職人名 | 鈴木 稔 |
工房名 | 鈴木木工所 |
作品販売店舗 | ききょう屋 |
所澤 公(タクミ木工)伝統工芸士
先代から継承した「ズク貼り」をメインに作品を製作している所澤氏。2020年には伝統工芸士にも認定され、寄木細工の継承に尽力もされています。品質はもちろん塗装にもこだわっており、近代好まれる傾向であるつや消しの塗装だけではなく、古くからのツヤ加工や今ではあまり使われなくなった木蝋による蝋引き仕上げなどの伝統的な技法で箱根寄木細工の魅力と伝統を伝えています。作品は工房となっている「タクミ木工」もしくは寄木細工アンテナショップ「WAZA屋」などで購入することができます。
職人名 | 所澤 公 |
工房名 | タクミ木工 |
作品販売店舗 | タクミ木工・WAZA屋など |
備考 | 2020年2月に伝統工芸士に認定 |
露木 和孝(寄木細工のつゆき)伝統工芸士
「ズク貼り」を専門に製作しているのが露木 和孝氏です。昔ながらの寄木細工定番の模様をはじめ、「錯覚文様の器」のように、一見すると寄木とは分からないような、ちょっと変わった模様にも挑戦を続けている寄木細工職人。2016年に行われた木のクラフトコンペでは、この「錯覚文様の器」で大賞を受賞しています。現代の生活空間においても映えるようなモダンな雰囲気の寄木細工にこだわり、伝統的な寄木細工の模様を現代風にアレンジした作品は、多くのお客様を魅了しています。
職人名 | 露木 和孝 |
工房名 | 寄木細工のつゆき |
作品販売店舗 | 寄木細工のつゆき・WAZA屋など |
備考 | 2020年2月に伝統工芸士に認定 |
アブアベド
ちょっと変わった寄木細工職人をご紹介します。シリアにいる寄木細工職人のアブアベド氏。職人歴40年を超えるアブアベド氏が作る寄木細工は、シリアで最高品質の伝統工芸品であるとともに、その洗練されたデザインも魅力的です。ピアスやイヤリングといったアクセサリーから、小箱制作や家具・楽器などの製作を行っており、シリアやイスラム文化圏で伝統的な幾何学紋様が美しく映えた作品となっています。気になる方は、下記のURLからECサイトをご覧になってみてください。
神原 和夫(神原木工)
寄木細工の代表作品である秘密箱を作り続けて48年。箱根寄木細工職人の第一人者であり、海外からの評価も高く、材料、材質の選定眼は勿論、製品精度も高いことから、製品の希少性も高いものとなっています。箱根の伝統工芸を守る、数少ない秘密箱名人です。
伝統的工芸品などを長年にわたって製造し、維持、発展に努めている方を表彰し、その多年の労に報いるとともに寄木細工の今後の発展を期するために送られる伝統的工芸品産業功労者褒賞を受賞した寄木細工職人の中でも有名伝統工芸士です。
職人名 | 神原 和夫 |
工房名 | 神原木工 |
作品販売店舗 | 神原木工・箱根丸山物産など |
座右の銘 | 良いものを作ればお客様は喜んでくれる |
寄木細工の伝統工芸士
伝統工芸士とは、後継者不足などによって低迷している伝統的工芸品産業の振興を狙って誕生した制度で、国が指定した伝統的工芸品を広めて、高度な技術や技法を伝えていくことが求められており、伝統的工芸品産業の振興に関する法律に基づく国家資格となっています。
現在寄木細工の伝統工芸士は、本間昇氏・金指勝悦氏・露木清勝氏・石川一郎氏・露木和孝氏・本間博丈氏・所沢公氏の7名が認定されています。「伝統工芸士」この五文字に込められた歴史と熱い思い。重鎮と呼ばれてもなお、飽く事のない勉強とチャレンジの日々を送っています。
若手職人集団「雑木囃子」
「さまざまな種類の木を用いながら、若いチームで新しい囃子を奏でていこう」という思いから名づけられたのが、若手職人集団「雑木囃子」の由来です。2005年に結成され寄木細工技術を継承する若手職人である6名で結成され、卓越した寄木細工の伝統を継承しながらも、若い感性で現代の暮らしに溶け込むような新しい寄木細工のアイテムを生み出す創作活動をしています。
また海外にも寄木細工を積極的に発信する活動を行っており、海外での講演や販売など雑木囃子メンバーが中心になり行っています。雑木囃子によって手がけられた作品は、カードケース、豆皿、箸置き、ボタン、ブローチ、茶筒、ぐい呑み、スピーカーなどさまざまで、中には時計ブランド「ICETEK(アイステック)」とのコラボにより、ダイヤモンドを寄木細工であしらった作品も手掛けています。
メンバーは清水勇太氏、小島裕平氏、露木清高氏、篠田英治氏、太田憲氏、石川裕貴氏の6名。雑木囃子のオフィシャルサイトもあるので、興味のある方は是非ご覧になってください。
まとめ
この記事では、寄木細工の技術を継承し今に伝える寄木細工職人を20名ご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
全国にはさまざまな伝統工芸がありますが、職人の高齢化や引退によってその数は減少傾向にあります。寄木細工職人も例外ではなく、その数は減少傾向にありました。しかし、寄木細工に興味を持ち、その技術を更なる後の世に伝えるための若手職人も増えつつあり、その問題も解消されつつあります。
ベテラン職人と新進気鋭の若手職人が、ライバルではなく仲間として切磋琢磨し、寄木細工の普及に取り組み、日本国内にとどまらず世界へも寄木細工の素晴らしさを発信し続けています。その成果もあり、寄木細工は世界の人々にも友人や家族へのプレゼントとして購入されるまでになりました。
これからも更なる発展を目指し歩みを続ける寄木細工職人達。200年以上続く歴史ある伝統工芸をそのままに、または現代風にアレンジした作品も製作しながら、万人に認められる伝統工芸を目指しています。