「革靴って、何を基準にどんな物を選んでいいのかわからない。」と感じる方も多いのではないでしょうか。色や形、ブランドの数も非常に多く、自分に合った革靴を探すのは簡単ではないですよね。また、ビジネスシューズには馴染みがあるものの、スーツを着ていない時、ジーパンやチノパン着用時にどんな革靴を合わせていいか分からない。そう思われている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、「革靴選びの基本のポイント」や「押さえておくべき定番ブランド」について解説していきます。「社会人が履いていて恥ずかしくない」そんなモノをピックアップしていますので、革靴の事について詳しくない、革靴選びにいつも迷ってしまうという方は、ぜひ参考にして下さい。
革靴の選び方って?基本を抑えた革靴選び
革靴を買おうといざお店に入り、多くの革靴が陳列された棚の前で、あなたは「何を基準に選べばいいんだろう?」と思った事もあるんじゃないでしょうか?また、店員さんに何をどう質問していいのかも分からない。なんてことも。
革靴はシチュエーションによって、デザインの向き不向きもありますし、サイズや履き心地もブランドや、靴の形によって様々です。そこで、ここでは 革靴を選ぶ場面での基本となる知識・基準 を「デザイン」「サイズ」「履き心地」に分けて解説していきます。
1.革靴のデザインについて
革靴初心者の方ならば、まずはデザインは「シンプル」なものを選びましょう。これはデザインの面だけではなく、色においてもです。デザイン性が高かったり、特殊な色の革靴を最初に購入してしまうと、コーディネートの幅が狭まり、活躍の場が限られてしまいます。最初に選ぶ革靴として最適なデザインは、ストレートチップや、プレーントゥ。色はブラックや、ブラウンをオススメします。これはカジュアルシーン・ビジネスシーン問わず言える事です。
2.革靴のサイズについて
革靴のサイズ選びは非常に重要です。チェックすべきポイントも多岐に渡ります。スニーカーのサイズとは違う事も多いですし、素材・製法・デザインでもサイズ感が変わってきます。足に合っていないと靴ずれやマメの原因になりますし、革靴自体にダメージを与えてしまい長く履けなくなる事も。こういった事を防ぐ為には、しっかりとフィッティングをする。出来れば夕方(足のサイズが最大になっている)、実際に革靴を履いてみてチェックする事が最良だと考えます。
3. 革靴の履き心地 について
革靴の履き心地の違いは主に、ソール(靴底)の種類や、製法によって変わってきます。ソールは大きく分けて、2種類。革底(レザーソール)とゴム底(ラバーソール)です。革底の特徴として、通気性が良く、足馴染みが良いとされています。ゴム底は、耐水性があり、滑りにくく、クッション性があるといったところでしょうか。
次に製法の違いについてですが、こちらも大きく分けて2種類。グッドイヤー・ウェルト製法とマッケイ製法です。 グッドイヤー・ウェルト製法の特徴は、とても丈夫で型崩れしにくい点です。ドッシリとした、重厚感がある靴に仕上がります。一方、マッケイ製法の特徴は、柔軟性にあります。しなやかで、軽い靴に使用される製法となっています。こういった要素が履き心地に影響してくるという事を覚えておくと、革靴選びの参考になると思います。
シーンに合わせた革靴選び
気に入った革靴が1足あったとしても、 それがどこにでも通用するとは限りません。ここからは、シーンを分けてシチュエーション毎に最適な革靴の紹介をしていきます。
1.ビジネスシーン
毎日の身だしなみというのはビジネスマンにとって当たり前の事です。そのため、見た目に気を使っているビジネスマンは多いと思います。しかし、スーツの着こなしだけが決まっていても、ビジネスシーンに不適当な革靴を履いてると、ビジネスマンとしての評価を革靴の選択によって下げてしまう事になるかもしれません。
ある有名な経営者はその人を見る時に、まず靴から見る。という話も聞いたことがあります。ただ単に革靴を選ぶだけではなく、ビジネスマンらしい革靴を選ぶ事が重要です。ここでは、ビジネススーツに合わせる革靴についての基本を解説していきたいと思います。
まず、 就職活動や面接の時に履く靴について。まず間違いのない種類は、内羽根のストレートチップで色は黒が無難だと思います。他に選ぶとすれば、装飾がなにもないプレーントゥもあります。いずれにせよ、必ず紐靴を選ぶのが大事です。やはり、選んでもらうという特殊な場面では、革靴選びも慎重にいきたいですね。
次に、商談等の「ここぞ!」という時に履く革靴は、やはり好印象を与える為にも良いもの・ワンランク上の物を選びたいですよね。靴で全てが決まる訳ではないですが、やはり気を使っておいて損はないと思います。また接待等、靴を脱ぐ事も想定される場合は、脱ぐ履くのしやすいモノを一足持っておくと重宝すると思います。
おすすめ革靴ブランド その1.『REGAL SHOES・リーガル』
日本を代表する革靴メーカー。アメリカントラディショナルを継承しつつ、独自の技と感性で日本人に合う靴を製造し続けているブランド。知名度の高さは抜群で、品質の良さ、コストパフォーマンスの高さにも優れており、支持を集める理由が容易に想像できる。
『REGAL SHOES・リーガル』 おすすめ革靴モデル 11KR
上の説明文で説明した内羽根のストレートチップタイプ。どんなフォーマルな場にも対応出来ますので、役に立つこと間違いなし。THEビジネスシューズと言ってよい一足です。
『REGAL SHOES・リーガル』 おすすめ革靴モデル 810R
こちらは外羽根のプレーントゥ。イタリアンカーフで仕上げたエレガントなモデル。ビジネスシューズとしてはもちろん、休日の足元もワンランク上に彩ってもらえる一足です。
おすすめ革靴ブランドその2.『Crockett&Jones・クロケット&ジョーンズ 』
このブランドの最大の特徴は何と言っても、世界一多く靴木型のアーカイブを有していることでしょう。これは、世界一デザインのバリエーションがあるという事と同義語です。 品質に関しても、1足作るのに約8週間をかけて作り上げる伝統的手法で、今日まで世界中のファッションブランドや、セレクトショップからの絶大な信頼を得ています。
『Crockett&Jones・クロケット&ジョーンズ 』おすすめ革靴モデル オードリー
一見してすぐに感じる、優雅さ。これに尽きるのではないでしょうか?美しさの全てを内包したような、内羽根ストレートチップのフォルム。もう一つ特筆すべき点を挙げるならば、フィット感。革とソールに込められた、技術の数々がこのフィット感を実現しています。 完成形と言っても過言では無いと思います。
『Crockett&Jones・クロケット&ジョーンズ 』おすすめ革靴モデル モンクトン
こちらは今までご紹介してきた紐靴ではなく、シングルモンクストラップでプレーントゥタイプの革靴です。モダンでスタイリッシュなスタイルは、サイドの革の立ち上がり方が鋭角なことからくるものではないでしょうか。スーツだけではなく、ジーパンにもハマるシルエットの美しい1足になっています。
おすすめ革靴ブランドその3.『Jalan Sriwijaya・ジャラン スリウァヤ』
上で紹介した2つの歴史の有るブランドとは違い、2003年創業の新興勢力。その勢いの源の一つが、コストパフォーマンスの高さです。「この品質で、このお値段!?」と業界人の度肝を抜き続けている、ハンドメイドブランドです。
『Jalan Sriwijaya・ジャラン スリウァヤ』おすすめモデル 98317
こちらも基本の内羽根のストレートチップから。 アッパー(甲革)にはフランス「デュプイ社」のカーフレザーを使用し、履いた時の革の伸び縮みに定評がある。ブランドを代表する1足が、3万円台で手に入れられるのも『ジャラン スリウァヤ』ならではです。
『Jalan Sriwijaya・ジャラン スリウァヤ』おすすめモデル 98374
先に紹介した98317と同じ木型を使用した、ダブルモンクストラップシューズ。 「デュプイ社」のカーフレザーと、シルバーのバックルが、高級感と玄人感を醸し出している。こちらもコスパ度高めの一品です。
やってはいけないNGルール
ビジネスシーンと一口に言っても様々です。今日のシチュエーションはどういったものか?それをしっかりと考えて選ぶという事が近道だと思います。一般論として、過度なデザインや派手派手な色のものは不適当だと認識しましょう。
ビジネスシーンにおける靴選びのポイントは、やはり相手方に対する礼儀だと思います。 最低限のマナーを守りながら、オシャレな靴を履いてビジネスマンとしての能力をアピールしたいところです。
2.冠婚葬祭
社会に出ると、結婚式や成人式等のお祝いの場。お葬式や法事等の弔い事に出席する回数が増えてきますね。そういった時も、革靴は必需品です。祝いの席・弔い事どちらにもそれぞれのルールがあります。それをこちらでは解説していきたいと思います。まず結婚式についてですが、一般的に革靴であればOKで、細かなルールはないと思いがちです。
しかし、結婚式の革靴にもマナーがあります。まずは、「紐靴」である事。デザインとしては「ストレートチップ」つま先に一文字の切り替えが入った靴の事をそう呼びます。「紐靴」「ストレートチップ」どちらもフォーマル度が高いという理由で結婚式にふさわしいという訳です。
次にお葬式について。こちらはまず、喪服を着る事が当たり前なので、色は「黒」。そして、デザインですが、事柄上派手な装飾なものはNGです。ここでもやはり「ストレートチップ」の革靴が一番合っていると言えるでしょう。
おすすめ革靴ブランドその1.『EDWARD GREEN・エドワードグリーン
1890年創業の英国ブランド。「でき得る限りの上質を求める」という明快な哲学の元に製造を続けている。公式HP上に革靴のケア方法を記した箇所があり、良いものを長く履いて欲しいとうブランドの姿勢が伝わってくる。
『EDWARD GREEN・エドワードグリーン』おすすめモデル チェルシー
“内羽根ストレートチップの最高峰”と呼ばれる一足。先ほど記した「でき得る限りの上質を求める」という哲学はこの1足に集約されているのではないでしょうか。最高級のカーフスキン、高水準のグッドイヤー・ウェルト製法によって製作されています。有名な特徴としては「スワンネック」と呼ばれる、シューレースホール横の縫い目です。通常の靴にはシューレースホールと並行に縫い目が施されています。チェルシーの縫い目は鋭角に施されていて、その形を「スワンネック」と呼び、この靴のアイコンとなっています。
おすすめブランドその2.『Church’s・チャーチ』
1873年創業の英国ブランド。250もの工程手順をかけて1足を仕上げる丁寧な作りが有名です。「ポリッシュドバインダーカーフ」という革の加工方法を用い、高い防水性を持った靴も多く、気兼ねなく履ける高級靴といったイメージがあります。
『Church’s・チャーチ』おすすめモデル コンサル
先ほど説明した「ポリッシュドバインダーカーフ 」の製法は使用していませんが、深い光沢の上質なカーフレザーが品の良さを表現しています。正に「コンサル=領事」のイメージにピッタリではないでしょうか。トゥの丸みと適度な長さのロングノーズのバランスが絶妙な1足です。
やってはいけないNGルール
祝い事・弔い事両方に言える事は、フォーマルな場である。という事。そのため過度な装飾のものや、派手な色使いなものは控えましょう。マナー違反となります。
冠婚葬祭とはマナーを重んじる場です。「社会人としての常識テスト」の側面も否定出来ません。ですから、まずは基本(紐靴・ストレートチップ・黒)を理解しておく事は重要です。大事な場で恥をかかない為にも、上で紹介したモデルを参考にして選んでみて下さい。
3.ドライビングシーン
運転する時に履く靴をご存じですか?余り知られてはいないのかもしれませんが、あるんです。その名も「ドライビングシューズ」。運転をする事を念頭に作られた靴で、靴底がラバー製、またはレザーにラバーが埋め込まれているため滑りにくく作られています。実際の運転時、アクセルやブレーキを踏む足が安定するよう考案されたシューズです。1970年代後半、「履きやすく、仕事でも活用できる靴を」という思いから『トッズ』というブランドが生み出した1足が、世間の認知を上げたきっかけとされています。今ではタウンユースとしてアイテム数を増やすほどに。ここではそんな「ドライビングシューズ」を紹介していきたいと思います。
おすすめ革靴ブランドその1.『TOD’S・トッズ 』
説明文にも記した通り、ドライビングシューズを世に知らしめたブランド。メイド・イン・イタリーにこだわり、職人による手作業で細かなディティールにまで細心の注意を払い製作しています。近年はレディースのイメージが強いが、伊達男目指すには押さえておきたい存在です。
『TOD’S・トッズ 』おすすめモデル スエード シティ ゴンミーニ ドライビングシューズ
この記事で初めて革は革でも、スエード革の靴を紹介していきます。スエードとは、なめした革の内側をサンドペーパーなどで起毛させた物です。非常に肌へのあたりが柔らかく、足にもすぐに馴染みます。そんな特徴を生かして作られた靴がトッズのドライビングシューズです。運転時の足の可動にピッタリフィットし、ノーストレスのドライブタイムを与えてくれる1足です。
『TOD’S・トッズ 』おすすめモデル シティ ゴンミーニ レザー ローファー
こちらはスエードではなく、セミグロッシーレザーという革を使ったタイプ。スエードとはまた違った風合いですが、伸縮性・可動性の良さは抜群です。
おすすめ革靴ブランドその2.『 Clarks・クラークス 』
サイラス・クラークとジェームスクラーク兄弟によって、1852年に設立された英国ブランドです。1950年に発売されたデザートブーツが有名で、英国軍に愛用された事で知名度を上げました。 最近はサステナビリティに力を入れ、靴の寄付や再利用の循環型活動も活発に行っている先進的企業です。
『 Clarks・クラークス 』おすすめモデル ナタリー
目を引く靴全体を包むゴム底。これはクラークスを代名詞とも言える、「クレープソール」です。天然の生ゴムから作られていて、独特で高いクッション性を実現してくれます。他のブランドでは味わえない履き心地を与えてくれる1足です。
NGポイント
アイテム数は増えて、選ぶ楽しみはあるんですが、機能的に運転に向いていないものもあります。やはり「ドライビングシューズ」と呼ばれてるものなので、実際の運転時不具合が起こってしまっては元も子もないですよね。選ぶときにはその辺りに注意して下さい。
名前だけ見ると、非常に限定された使い方しか出来ないんじゃないか?と思われそうですが、実は違います。タイプも多彩で、色んなパンツにも合わせやすいです。履きこなすだけで、とても都会的な感じを与えるスタイリッシュな革靴です。
4.アウトドアシーン
「アウトドアと革靴って・・。」そう思う方が多いのではないでしょうか?確かに革靴のイメージとして、濡らしちゃダメ。汚しちゃダメ。こんなイメージありますよね?もちらん水に濡れるとシミになりますし、汚れたままだと革が痛みます。しかし、この2大タブーの濡れる事、汚れる事を前提とした革靴も存在します。例えば、登山靴のジャンルでは革靴の割合が高いです。そして、この登山靴の評判をきっかけに、今では当たり前に耳にするブランドも多々あります。ここでは、アナタの革靴のイメージをガラッと変える、ゴツくてタフな革靴を紹介していきます。
おすすめブランドその1.『 Paraboot・パラブーツ 』
フランスを代表するシューズブランド。伝統的な手法を現代にも受け継ぎ、丈夫さと履き心地の良さを両立させています。世界で唯一、自社でラバーソールを製造しているブランドで、 創業当時天然ゴムを輸入していたブラジルの港、パラ港にちなんでブランド名がつけられました。
『 Paraboot・パラブーツ 』おすすめモデル シャンボード
登山靴やスキー靴で採用される製法で作られているため、ウェルト部分(靴本体と靴底の間)からの浸水を防ぎつつ、堅牢性に非常に優れるています。またアッパーの革も耐水性・耐久性の高い、油分を多く含んだリスレザーを使用しています。これだけの実用性を持ちながら、スニーカーに引けを取らない履き心地から、タウンユースでも多くの支持を得ています。
『 Paraboot・パラブーツ 』おすすめモデル ミカエル
こちらもシャンボードと同じ製法で耐水・耐久性に優れたタフな靴。通称チロリアン。リアルファーシリーズが有名で、アザラシ・ミンク等のファーをアッパー部分に配置した人気のタイプがありました。(現在は生産中止中)シャンボードと人気を二分する存在で、街中でオシャレさん達がガシガシ履いて経年変化した渋いミカエルをよく見かけます。
おすすめブランドその2.『 MERRELL・メレル 』
全米で最も機能的で快適な靴を作ろう。というコンセプトの元に1981年創業。以来世界的ラバーソールメーカーのヴィブラム社との共同開発や、スポーツ分野への進出等、今なお進化しているブランドです。
『 MERRELL・メレル 』おすすめモデル ウィルダネス
メレルの原点と呼ばれているモデル。 アッパーには厚さ3㎜の撥水フルグレインレザーを採用し、強力な耐水性を獲得。ソールにはメレルで一番硬いFLEX8を用い、耐久性を装備。履けば履くほどフィット感と風合いが生まれ、頼もしさ・安心感が生まれてくる堅実な1足です。
おすすめブランドその3.『 Danner・ダナー 』
1932年創業のアウトドアブーツブランド。1960年にマウンテントレイル、1979年にダナーライト、1982年にマウンテンライトと、時代ごとにマイルストーンとなるモデルを発表し続ける。
『 Danner・ダナー 』おすすめモデル ダナーライト
世界初、防水透湿性に優れるゴアテックスを搭載したブーツとして有名。今もなおポートランドの工場でハンドメイドに拘り生産している、ブランドの象徴的存在です。日本でもタウンユースとして90年代後半に認知度を上げ、ジーパンにダナーライトのコーディネートをよく見かけました。
NGポイント
やはり多少蒸れます。見た目通りと言いますか。一つ蒸れに対する解決策を言えば、靴下です。色々な会社から高機能の蒸れ防止靴下が出ています。そちらを合わせて購入しておけば軽減されると思います。
皆さんのイメージの革靴とは違っているかもしれませんが、このゴツさ・重厚感も革靴の魅力の一つだと考えます。ガンガン履いて、しっかりと足に馴染ませていく。育てゲー気分で楽しんで下さい。
5.カジュアルシーン
「普段はスニーカーで楽チンに」確かにスニーカーもいいですよね。種類も豊富だし、手頃な値段で買えたり。何しろ身近ですよね、存在が。全くもって否定はしません。でもしかし、「普段着の時こそ、革靴を!」と敢えて言わせて下さい。いつものジーパンや、チノパンに革靴を合わせコーディネートを引き締めてみる。アイテムはいつもと変わらないのに、何というかこう「こなれている」感がグンと増します。革靴の存在感ってのを感じるはずです。今までご紹介してきた中でも、一番のアイテム数を誇るカジュアルシーンの革靴。ここに上げたブランドを参考の一助にして、自分好みの一足を探してみて下さい。
おすすめブランドその1.『 Alden・オールデン 』
1884年創業の米国ブランド。矯正靴という独自の分野で頭角を現し、1970年代にファッションシーンでその技術とデザインが評価された。アメリカントラッドを語る上では外すことが出来ないブランドです。
『Alden・オールデン 』おすすめモデル 54321
オールデンを代表する人気モデル。トゥの形状からの通称で「Vチップ」と呼ばれています。コードバンという希少な革を使用しているため、履くほどに・磨くほどに美しい経年変化を遂げます。俗に言う、「育てがい」のある1足です。
『Alden・オールデン 』おすすめモデル 1339
こちらもコードバン使用のチャッカブーツ。上品な光沢が色気を感じさせ、着用時に出来ていくシワが男らしさを醸し出していく大人靴。コーディネートの幅も広く、スラックスやワイドパンツにもしっくり収まります。
『Alden・オールデン 』おすすめモデル 563
タッセルローファーの歴史は『オールデン』から始まっています。そんな創始者が作るタッセルモカシン。スッキリとしたシルエットと、ドレッシーなデザインはビジネスシーンにも合わせやすいです。こちらもコードバン使用の高級品です。
おすすめブランドその2.『 Tricker’s・トリッカーズ 』
1829年創業の英国ブランド。200年近く経った今でも、創立者の子孫が経営しています。英国王室御用達のブランドでもあり、ロンドンの直営店には紋章が掲げられています。コラボレーションアイテムも多く、世界中のメゾン・セレクトショップから厚く信頼されています。そして昨年4月、直営店として世界で2店舗目が南青山にオープンしています。
『 Tricker’s・トリッカーズ 』おすすめモデル バートン
『トリッカーズ』と言えば、ウィングチップです。そのウィングチップシューズの代名詞が、バートンなのではないしょうか。バリエーション豊富でここから派生したモデルも多数あり、最初の1足にはピッタリだと思います。汎用性も非常に高くどんなパンツにもすんなり履きこなせます。
『 Tricker’s・トリッカーズ 』おすすめモデル ウッドストック
ぼてっとしたフォルム。ウィングチップでもない。一見すると『トリッカーズ』らしくないですよね。しかし、履くとやっぱり『トリッカーズ』なんです。滑らかなカーフレザーと質実剛健な作り。シンプルなデザインなのに飽きがこない。お手入れしやすいのでドンドン履いて、ドンドン磨いて育てていくのが楽しみなる1足ですよ。
『 Tricker’s・トリッカーズ 』おすすめモデル モールトン
先に紹介した『バートン』のブーツ版です。ブーツという事で難易度が高いと思われ敬遠されがちですが、男女問わずの人気があります。実際使用してみると、歩くための靴なんだと実感できる完成度です。カントリーシューズの武骨さと、ブーツとしてのフォルムのスマートさ。この二つを兼ね備えたブランドを代表する1足です。
おすすめブランドその3.『J.M.WESTON・ジェイエムウエストン』
1891年創業の仏ブランド。「ベジタブルタンニンなめし」という伝統手法(天然植物のタンニンの渋を使用)で皮をなめしている数少ないブランド。クラシックなイメージが強いが、パリ若者発信のカウンターカルチャーから認知が広まったと言われています。拠点であるリモージュの工場には200人近い職人が作業をしており、クラフツマンシップを継承し続けています。
『J.M.WESTON・ジェイエムウエストン』おすすめモデル シグニチャーローファー#180
ブランド創始者によりデザインされたフラッグシップモデル。グッドイヤーウェルト製法の特徴である、張り出したコバやデュプイ社(有名製革業者)の鞣した革を使用。足によりフィットさせるため、4mmピッチでウィズ(横幅)を選ぶことができます。履き心地を追求するこのブランドならでは1の足です。
『J.M.WESTON・ジェイエムウエストン』おすすめモデル ゴルフ#641
ゴルフシューズを原型としているモデル。1955年の登場から現在までブランドの象徴として存在しています。アッパー部分にはボックスカーフ(生後半年以内の仔牛の皮)を使用して、グッドイヤー・ウェルト製法仕上げで高い堅牢性を持っています。いつものコーディネートを一気に上品にしてくれる1足です。
NGポイント
数が多くて選べないwというとろでしょうか。解決策としては、パンツに合わせて考えてみる。ジーパンだったら、こんな靴。チノパンだったらと。革靴単体で考えるのではなく、組み合わせで考える。そうすると、具体的になり選びやすくなっていくと思いますよ。
まずは一足。そこから始めてみてはいかがですか?コーディネートに幅が出ますし、上品さも出してくれます。その一足に愛着が出てくる頃には、ケア用品を揃えたり、他のブランドにも興味が沸いたりと、あなたも革靴の世界にどっぷりとハマって行くはずです。