レースアップブーツは名前に由来している通り、シューレースで編み上げる事でブーツのホールド力を高めたブーツで作業靴・安全靴でも広く普及している。秋服・冬服のメンズファッションにおいては、男らしさを求めるコーディネートスタイルには絶対に欠かせないブーツの1つである。
ワークブーツのカテゴリーにも含まれるように、ミリタリー要素があったり。ワイルドでトレンド感が満載なストリートファッションだったり。真逆のシックでモードな、大人なファッションにも足元を飾るマストなブーツとして欠かせない。
そんなある意味で、幅広いファッションスタイルで活躍する”レースアップブーツ”について大人メンズが真似したくなる海外セレブの最先端の秋服・冬服コーデに有名ブランドのおすすめブーツまでご紹介したいと思う。
レースアップブーツと言えばDr.Martens(ドクターマーチン)
『Dr.Martens(ドクターマーチン)』のルーツは第二次世界大戦時、かつてドイツ軍に属していた医師のクラウス・マーチンが医療用のソールを開発した事にある。ブランド名にもある”Dr”の通り、病人・怪我人でも歩きやすいブーツの開発を続けていったマーチンのブーツはやがて、その歩き易さと一目見て分かるイエローステッチが人気を博し多くの人々から親しまれる存在になっていった。
▼:性別年齢問わず、SNSでも大人気
帰宅ー。
— ?とんかつジョニー@全国だらだら協会? (@gurima_rurida) October 27, 2019
ドクターマーチンが届いてました!
とうとう来た〜。
今更だけど、20年以上越しの夢。
手に入れたの46歳。
は、履くぞ!
息子が、何これ!めちゃくちゃかっこいいじゃん!オレも欲しい!と褒めてくれたのが嬉しい。
高校生になって足の成長止まったら買ってあげるよ、と言いました。 pic.twitter.com/YNPugxomag
ワタシがワタシでいられる今日?
— るち?Without you (@kintoreshinight) October 27, 2019
モンスターエナジーカラー。#網タイツ#ドクターマーチン pic.twitter.com/3tJ5TncaEr
レースアップブーツの入門用として価格・デザイン性からユニセックスでエイジレスに多くの人々に愛される『Dr.Martens(ドクターマーチン)』はトレンド感のあるアイコニックなデザインから、数々の名ブランド達とコラボレーションを遂げてきた。多くのコラボで研ぎ澄まされていったサブカルチャーチックなグラフィックデザインのモデルは即座に完売してしまい、マニア達の間で高値で取引される程だ。
レースアップブーツのお手入れ方法
レースアップブーツはシューレースホール(紐穴)が多いタイプの製品も存在している。少々面倒ではあるがメンテナンスの際にはシューレースを外す事。日頃のブラッシングケアでは必ずしも外す必要はないが、埃やゴミが溜まり易いので定期的に細かい箇所の掃除は必要だ。決して丈夫な靴だからといって過信をし過ぎない様に心掛けよう。
英国美男子ハリー・スタイルズのレースアップブーツコーディネート
高級アウターの代名詞ムートンジャケットは、 暖かさとラグジュアリーな風格演出する上で欠かせないアイテム。機能性もさることながら、セレブリティを主張する重要なキーアイテムなのだ。 ハリー・スタイルズはイギリスのボーイズバンド(日本で言うところではジャニーズ)『One Direction(ワン・ダイレクション)』のメンバーの一人。
テイラー・スウィフトとの交際経験があったり、歌手のエド・シーランやモデルのカーラ・デルヴィーニュとも親交が深い人物だ。抜群のスタイル・プロポーションと甘いルックスを持つ彼に虜になる女性ファンは多い。
そんなハリーが好むファッションはトレンディなイマドキのストリート系スタイルではなく、40~50代の米国映画スターが好むような男くさいアメカジスタイルだ。スナップでは度々ワークブーツを履いているのが見受けられる。ライブでのイメージとは違う彼のファッションセンスは、嫌味が少なく男性からの支持も厚いのだ。
ニューアルバムへの布石?
Kiwi walked so Watermelon Sugar could run.
— Harry Styles. (@Harry_Styles) October 22, 2019
現在ソロシンガーとして活動しているハリーだが、デビューアルバムへの収録曲『Kiwi(キウイ)』に続いて『Watermelon Sugar(ウォーターメロン・シュガー)』がニューアルバムの収録曲として登場するのではないかと、ファンの間で憶測が飛び交う様な暗号じみたツイートを投稿している。何かと女性関係でスクープを取られるハリーだが、今後の音楽活動にも期待が高まる。
『キャプテン・アメリカ』で大躍進、クリス・エヴァンスのレースアップブーツスタイル
『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』で主人公キャプテン・アメリカを演じたクリス・エヴァンスはレースアップブーツの愛用者。彼は都会的で非常にシンプルなアイテム選びが多く、モノトーン系の落ち着いた色合いを好む事が多い。スタイリッシュなデザインは彼のノームコアなスタイルと非常によく似合う。
こちらの写真でも落ち着いたスタイルから彼の穏やかな性格が滲み出ている。グレーのテーパードボトムス・パンツは、ネイビー・ブラック・オリーブと言ったシティーカラーのアウター、インナー・トップスと絶妙な調和を果たしてくれる万能アイテムだ。勿論、ブーツとの相性も良いのでワードローブに一本は用意しておきたいアイテムだ。
ファン達とTwitterで触れ合うクリス・エヴァンス
This almost feels sacrilegious to say, but I might like this cover more than the original. https://t.co/G6gP6ykdZ9
— Chris Evans (@ChrisEvans) October 23, 2019
『アベンジャーズ/エンドゲーム』でキャプテン・アメリカを卒業したクリスだが、旬なスターだっただけに現在でも忙しい毎日を過ごしている。しかし合間の隙間時間を使ってTwitterを更新、自分を支え続けてくれたファン達と頻繁にコミュニケーションを取っている様だ。こちらのツイートはYouTubeで見つけたカバーソングがオリジナル版よりも好きかもしれないという心中を語っている。
まだまだマーベル社のアメコミヒーロー熱は下がる事なく親しまれているが、今後クリスがどの様な映画作品に出演していくのかファン達には見逃せないだろう。
ザック・エフロンが魅せるレースアップブーツ&カジュアルテイストなスタイリング
2019年12月20日(金)公開予定の映画『テッド・バンディ(原題:Extremely Wicked, Shockingly Evil and Vile)』で主演を務めるザック・エフロンは今期注目の米国俳優だ。舞台俳優、ファッションセンス、歌唱力、どれを取っても非常に高水準でこなしてしまう完璧超人とは彼の事。
チェスターフィールド・コートを主役に優しい色合いのブラウンカラーが特徴的なレースアップブーツの組合せが秀逸。ダークネイビーのアウターはブーツの雰囲気負けない様、インナー・トップスとボトムスのカラーで近い色のアイテムを選ぶ事で少しでも引き立てようとする工夫が見える。
こちらのコーディネートで着用しているレースアップブーツはかなり履き込まれている様子。日本ではあまり人気がないサンドカラーは案外都会的なラフさを演出するに一役買ってくれたりするのだ。マルチカラーのチェック・ネルシャツも、数年前の”オタクファッション”というイメージを払拭する事が出来ていない為、残念ながら選ばれ難いアイテムの筆頭格だろう。
確かにコーディネートのセンスが顕著に現れる難しいアイテムではあるが、個性的で面白い側面もあるので何時かは挑戦して貰いたい。
自身のファン達に感謝の一言
トレンドの俳優だけに多くのファンからメッセージを貰う事の多い彼だが、その声援に応えるようにインスタグラムを更新。最近は映画での出演が多いザックの真骨頂は舞台俳優。彼の名演を直に見る事ができるのはファンにとっても距離感と親しみやすさが段違いの為、通常のハリウッドセレブとは違う空気感でファンを獲得できているのかもしれない。
大人の秋服・冬服レースアップブーツコーデ
ここからはコーディネート毎にポイントと解説を紹介してきたい。レースアップブーツのシューレースが編み上げられたデザインはモードやストリート、パンクやロックなどハードなスタイルにも応用が効くので、アクセントとしても優秀なアイテムなのだ。
ブラウンカラー・アイテム × レースアップブーツでストリートの個性を緩和
ストリートファッションの尖り具合を緩和するかの様に、ブラウンカラーのアイテムを要所に取り入れた落ち着いた空気を残したコーディネートが特徴的。ブラウン、ベージュ系の自然色はスタイリングに柔らかい表情を与える事が可能だ。レースアップブーツのガッチリとした印象を和らげる為、汎用性も高いのだ。
モード系スタイリング × レースアップブーツのキメ過ぎないモード感
右側の男性はモダンな顔立ちのダブルブレストコートにスキニー・ジーンズで、全体のシルエットを細く見せるテクニックを活用。足元はキメ過ぎにならない様に、カジュアル顔のレースアップブーツをブラウンカラーで合わせている。仮にブラックのレースアップブーツに置き換えてみると、モード色が強くなり過ぎる傾向にあるのでやや近寄りがたい空気が出てしまうだろう。
ダメージデニム・ジーンズ(スキニー・ジーンズ) × レースアップブーツでミリタリーな世界観を構築
ストレートチップのレースアップブーツがミリタリーな世界観を主張する秋・冬スタイル。ダメージスキニー・ジーンズはストレートアイテムとして定番化しつつあるが、ブーツの着用時には脚長効果を得られる。レディースファッションで女性がスキニー・ジーンズとハイヒールを合わせているのと似たテクニックになる。
グレーのニット・セーター × レースアップブーツでスタイリングの安定感を意識
グレーのニット・セーターはブラウンカラーのレースアップブーツと好相性。この二つのアイテムをコーディネートに取り入れるだけでアウター、ボトムスの自由度が飛躍的に上昇しつつも纏まりのあるスタイルを構築可能。仮にジャンルを決めるのならばアウター、ボトムスのアイテムには、ブリティッシュトラッドかアメリカンカジュアルの二系統で安定感を得られる。
ダークトーン・アイテム × レースアップブーツが大人顔のコーディネート
ダークトーンな配色は決してオールブラックという訳ではなく、チョコレートブラウンやグレージュと言った王道カラーの二番手カラーを意識すると、大人っぽさを大きくアピールできる。スタイリングの色合いにメリハリを付けるのも大切な事ではあるが、敢えてどっち付かずなカラーで遊ぶのもアリ。
ライダース・レザージャケット × レースアップブーツにイタリア系ツートンカラーのスタイル
エイジングが美しいライダース・レザージャケットには”王道”のイメージとは離れたブラウンカラーをチョイス。古き良きアメリカのヴィンテージアイテムを思わせるコーディネートの足元にも同色のレースアップブーツが。ネイビーカラーのインナー・トップスとデニム・ジーンズで「アズーロ・エ・マローネ」を意識したツートンカラーは、イタリア流カラーコーディネートの完成型。
デニム・ジーンズ × レースアップブーツがアメリカ系ワークスタイルコーディネートを演出
デニムジャケットとレースアップブーツのコーディネートはアメリカ本国でも定番のワークスタイルファッション。ワークブーツの本場であるアメリカでは日本に比べて、機能性のあるデザインの物を使用するよりも伝統的なワークブーツスタイルが主流な地域 工場等もあるのだ。
ハリー・スタイルズのリラックス感のあるレースアップブーツコーデ
ハリー・スタイルズのスポーツ×ミリタリーというあまり聞き馴染みのない組合せ。ベージュのレースアップブーツは米軍のデッドストックやレプリカモデルで頻繁に見かけるタイプのミリタリー系ブーツに近い。足元で大きくスタイングの主張をしているものの、リラックス感が出ているのが彼のファッションセンス力。
クリス・エヴァンス流、バイカースタイルはレースアップブーツが渋い
こちらのスナップはクリス・エヴァンス流のバイカースタイル。エンジニブーツではなくレースアップブーツというを選んだのは彼の好みだろうか。カーキのチノパンとチョコレートブラウンのライダース・レザージャケットがとても渋い。トレンドに左右されないセレブは自分なりのスタイルがあるのでファンも多く感じる。
ザック・エフロンのノームコア過ぎるレースアップブーツスタイル
ザック・エフロンのカジュアルコーディネートは決してアブノーマルなファッションではなく至って”普通”。お洒落か問われれば普通と答えてしまえそうなスタイリングだが、彼は今をときめくトレンドのスターなのだ。また、普通というのはある意味本当の意味でお洒落の基本。普通のスタイルを小技で魅せるのが真の意味でのお洒落かもしれない。
おすすめのレースアップブーツ × ブランドまとめ
『 BUTTERO (ブッテロ) 』
▶クラックレザートレッキングブーツ
使用するレザーマテリアルの柔らかさに定評のあるイタリアのシューズブランド『 BUTTERO (ブッテロ)』から定番トレッキングブーツモデル「CANALONE(キャナローネ)」に着脱がし易いサイドジップを取り付けたモデルになる。アメリカのブランドのブーツとは違いトゥの主張が少ない。またアッパー部分で使用されている”クラックレザー”を使用したシューズというのは非常にユニークだ。
『 PADRONE (パドローネ) 』
▶LACE UP BOOTS ( ROMANO )
イタリア靴の美しさにインスパイアを受けた『 PADRONE (パドローネ)』は紛れもなくオールメイドインジャパンの国内ファクトリーメーカーだ。「ROMANNO(ロマノ)」はワークなスタイルにハマるレースアップブーツの上級モデル。男性的な無骨なビジュアルと空気が、ファッションエディター達の支持も厚い名作だ。