ロングブーツと言えば一体どのようなアイテムを想像するだろうか。実際、世間的にメンズのロングブーツと言えば『DR. MARTENS(ドクターマーチン)』の「12ホール」程度のアイテムを指すことになるだろう。そしてメンズアイテムとは違い、レディースアイテムは更にロングな丈の物が多い。
秋や冬の時期はコーディネートが最も楽しめる時期だ。しかし、そんな時期でもロングブーツが活躍できる時期は限られており、30代を超えてくると中々難しいと思えるアイテムかもしれない。そこで海外セレブ達の着こなし術に学び、ロングブーツを上手くコーディネートに取り入れて欲しい思いから、今回はロングブーツにフォーカスして紹介しよう。
ロングブーツとは?
ロングブーツとは丈の長いブーツ全般を指し示す、言わば親カテゴリーとなる部分の名称だ。似たような説明をショートブーツの記事でも紹介紹介しているので、合わせてそちらも参考にしてほしい。ロングブーツという名称では、レディースのファッションアイテムが多くヒットする。
これはレディースアイテムのシューズでは特にポピュラーな名称でありウィングチップブーツであったり、エンジニアブーツであったりしても、それらが全てロング丈ならば包括してロングブーツと呼ぶからなのだ。
アメリカの伊達男、イーサン・ホーク愛用のロングブーツスタイル
彼はアメリカの俳優であり、優秀な脚本家・映画監督でもある。近年では脚本家としての功績が目立ち2004年公開の『ビフォア・サンセット』、2013年の続編『ビフォア・ミッドナイト』 ロサンゼルス映画批評家協会賞脚本賞や全米映画批評家協会賞脚本賞など多くの脚本賞を受賞しており、アカデミー脚色賞にもノミネートされている凄腕のスターだ。
そんな彼がTV出演している時は決まってスタイリッシュなジップアップのロングブーツを決める事が多い。彼のようなちょい悪オヤジでもやはりロングブーツは魅力的なのだろう。インナー・トップスのカラーを差し色に他を全て黒で固めている強気なコーディネートだがとても良く似合っている。
こちらも雑誌の撮影で写されたスナップショットの一つ。この写真でも分かる通り、お気に入りのロングブーツを着用している事が分かる。同じくジップアップのロングブーツだが、恐らく上紹介しているモデルと同型の物になるだろう。チェスター・フィールドコートのインナー・トップスにはサイケデリックなグラフィックなシャツを合わせているが、ロングブーツとの組合せが非常に都会的だ。
最近のイーサンは音楽活動にも関心アリ?
Ethan Hawke, Alessandro Nivola Team on Country Music Story ‘Satan Is Real’ (EXCLUSIVE) https://t.co/bwPssbC1b2
— Variety (@Variety) 15 મે, 2019
同国俳優であるアレッサンドロ・ニヴォラとタッグを組み、カントリーミュージックをテーマにした脚本を手掛けるようだ。俳優として活動するイーサンだが、最近ではやはり監督や脚本家としてメディアに姿を表す事が増えている。今後益々クリエイターとしてのイーサンを 目にする事も増えるだろう。彼の活躍に乞うご期待だ。
スーパーヒーロー、ロバート・ダウニー・Jrのモードスタイル
レッドカーペットを御機嫌で練り歩く彼は、映画『アイアンマン』『アベンジャーズ』シリーズでもお馴染みのトニー・スターク役こと、ロバート・ダウニー・Jr。出席したイベントでの服装は、サイドの赤いラインが特徴的なストリートテイストなセットアップ・スーツ。ロングブーツには黒を選択しモードスタイルにも見えるファッションだが、お調子者な彼の性格とは相反するのが面白い。
こちらも映画の試写会などイベントで姿を見せた時の写真。ここでもモードスタイルな全身黒に柄の入ったタキシードでロングブーツという出で立ちだ。ボトムスで足元が隠れてしまいミドル丈のブーツにも見える。ロバートの勝負服はセットアップ・スーツorタキシードにブーツというスタイルが鉄板なのだ。
コスプレ大好きロバート・ダウニー・Jr
Hello “Honey Bunnies…” Wishing you all the best, on this beautiful Sunday… pic.twitter.com/ww3wI4dQZ2
— Robert Downey Jr (@RobertDowneyJr) 21 એપ્રિલ, 2019
復活祭という事で”イースターバニー”のコスプレを披露したロバート。彼はイベントからSNSに至るまであらゆる所で大はしゃぎしている。コミカルな人柄故にファンも多く、俳優としての側面以外でも人望がある事で知られている。
今、注目の”激渋俳優”ノーマン・リーダスのアメリカンスタイル
彼は大ヒットドラマ『ウォーキング・デッド』に出演し、2019年KOJIMAPRODUCTIONS制作のテレビゲーム『デス・ストランディング』の主役を演じる事でも話題を集めている。彼が愛用するのはロングブーツでも、バイカー御用達のエンジニアブーツだ。バイカーでもある彼だが、何とセットアップ・スーツスタイルにエンジニアブーツを合わせてしまう程の筋金入りのブーツ好き。
彼の独創的なスタイル術に度肝を抜かれたファンも多い事だろう。何事にも囚われず自分のスタイルを突き通すノーマンは、俳優としてストイックな一面がありクールな風貌をしていながらもロバート・ダウニー・Jrに負けない程、かなりのお調子者。
ドラマ『ウォーキング・デッド』 がシーズン10を迎えた時の写真。何がしたいのかよく分からないが、彼はシリーズの共演者と非常に中が良くキス魔らしい。堅物そうな見た目から想像ができない程の逸話も多数あるので、興味があったら調べてみて欲しい。
大人の秋服・冬服ロングブーツコーデ
海外セレブ達も愛用するロングブーツを使用したコーデを続けて紹介してきたが、ここからは本題になる秋・冬のロングブーツを活用した大人のメンズファッションを一層事細かく紹介していきたい。具体的なスタイル例と各ポイントを紹介していくので是非参考にして欲しい。
ケーブルニット × ロングブーツで秋らしいカジュアルスタイル
少し明るめのネイビーブルーなケーブルニットが相対的なバーガンディカラーのロングブーツに一層存在感を与えている。カラーコーディネートも秀逸ながら、若干オーバーサイズなケーブルニットのチョイスも中々こなれている印象を受ける。ワンサイズ上のニットアイテムとロングブーツを合わせれば絶妙なアンバランス感でラフスタイル×ロックスタイルの適度なユルさを表現できる。
トレンチコート × ロングブーツでガチガチのミリタリースタイル
今やビジネスシーンでも活躍する秋・冬の風物詩、トレンチコートはフォーマルシーンでも許されるミリタリーアイテムの筆頭格。しかしそんなトレンチコートにロングブーツを合わせてしまえば、ミリタリーファッションとしての側面が強くなる。男性らしくカッコ良さでいえば随一のミリタリーファッションだが、女性ウケは悪くなりがちなのがネック。
ライダース・レザージャケット × ロングブーツの都会派ストリートコーデ
男性コーディネートのド定番、”オールブラック”の攻めたストリートスタイル。近年ではメンズストリートファッションとしてMA-1などのミリタリー系アウターが広く浸透した為、無骨なライダース・ レザージャケットを着用している若者は大きく減ってしまった。しかし、そんな今だからこそ黒のロングブーツと黒のライダース・レザージャケットで男らしいスタイルに挑戦したい。
デニムジャケット × ロングブーツは相性抜群。ロックテイストなカジュアルスタイル
足元は最早定番化した『DR. MARTENS(ドクターマーチン)』でロックやパンクのサブカルチャーをイメージ。デニムジャケットのインナー・トップスにパーカーを着用した。パーカーはヘヴィーオンスのアイテムを選んで、フードにボリューム感を出せると秋・冬の冷たい外気を防ぎつつ、ロングブーツとの調和も取れるバランスになる。
ミリタリーコート × ロングブーツのスタイリッシュな組合せ。
もこもこのファーから漂うラグジュアリーな風格は着丈の長めなN3-B。市街地に溶ける込むかのようなオールブラックスタイルにもロングブーツの出番だ。黒のスキニー・デニムジーンズとの合わせ技で、細身シルエットをより強調できる。N3-BもいまではMA-1と並び人気アイテムの定番。完成度の高いディテールに、人気ブランドでは完売御礼が続くアイテムだ。
スウェット・シャツ × ロングブーツの秋口カジュアルコーディネート
デニム・ジーンズのロールアップでロングブーツの丈長をアピールする事で、視線をお気に入りのブーツに集めてしまうテクニック。ロングブーツ以外にデザイン性の強いストリート系のスニーカーでも可能な小技だ。スウェット・シャツのグレーと履き込まれて色落ちしたデニム・ジーンズからワーカーテイストなテーマ性が垣間見える。
ダブルブレストコート × ロングブーツでクラシックスタイルを幅広く着こなす
オリーブカラーの渋いダブルブレストコートには同系色のインナー・トップスを使う事で、余計な配色を避けているのが評価点。足元も王道のスキニー・デニムジーンズと同色細身シルエットのロングブーツで、スッキリとしたラインを強調した。敢えてツートンカラーにする事で、コーディネートの主役アイテムをナチュラルにアピールする事ができるだろう。
ロングブーツを使用したイーサン流メンズコーディネート
ダンディ過ぎる俳優兼脚本家として大人すぎるシックなモノトーンコーディネートを披露するイーサン・ホーク。アメカジスタイルの鉄板、レースアップのワークブーツもイーサンの手に掛かればモードの顔に。本来想定している系統とは明後日の方向を行くような系統でも難なく合わせてしまう華麗なアイテム使いは流石クリエイターだ。
ロバート・ダウニー・Jrのラフスタイルなロングブーツコーデ
秋には涼し過ぎるポロシャツとブーツの組合せが非常にシンプルなラフコーデ。しかし、シンプルな装いこそが最も主役アイテムをアピールできるのも事実。肌寒い日にはポロシャツにテーラードジャケットなどを着込むとイタリア系のリラックススタイルを作る事ができる。勿論ロングブーツと合わせるのならば、よりブーツを主張できるボトムインかロールアップを駆使してみよう。
セットアップ・スーツスタイルにロングブーツというノーマン系ロックスタイル
実はイーサン・ホークより2歳年上のノーマン・リーダスが得意とする、スーツとワークブーツの禁断の組合せ。意外だが、セットアップ・スーツに合うブーツ自体は広く存在している。例えばドレス顔のサイドゴアブーツ・チェルシーブーツ、カントリー色が強いウィングチップ・メダリオン、モデル数自体はあまり少ないモンクストラップブーツ等々…。
カジュアルとフォーマルのバランスとは良く言ったものだが、これ程極端にスーツとワークブーツのバランス感を愛用しているスターは筆者が知る限りはノーマンただ一人。小物類、アクセサリー類でブーツのカジュアル勢力を拡大すれば説得力は増すかもしれない。
おすすめのロングブーツ × ブランドまとめ
『 EDWARD GREEN(エドワード・グリーン) 』
英国を代表するシューメーカー『EDWARD GREEN(エドワード・グリーン)』 を代表するカントリブーツ『GALWAY(ギャルウェイ)』は同社のドレス用ラストを採用する事で非常に細身のスタイリッシュなデザインに仕上がっている。暖かみのあるスウェードレザーは秋・冬に相応しい素材使いだ。
アウトソールにはカントリーブーツの定番ダイナイトソールを用いており、ラバーのしなやかさが歩き易さをサポート。 耐久性にも優れ、コマンドソール程ではないものの雨でも滑りにくい特徴を持つ。スウェードレザー特有の履き皺、エイジングで変化していく革の表情、どれを取っても履く事が楽しみになる一足だ。
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『 NEIGHBORHOOD(ネイバーフッド) 』
英国のミュージックカルチャーにフォーカスした靴ブランド『Dr. Martens(ドクターマーチン)』と日本人デザイナー、滝沢伸介の手により1994年に誕生したブランド 『NEIGHBORHOOD(ネイバーフッド)』のダブルネームコラボアイテム。日本を代表するネイバーフッドは、ベーシックなライフスタイルウェアを手掛けるブランドだ。
そんなネイバーフッドが独自に解釈したアイディアをドクターマーチンが形にするというコラボ。レースアップブーツの無骨さとサイドゴアブーツのエレガンスのハイブリッドととも取れるデザインは中々に異端である。
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『 GRENSON(グレンソン) 』
『GRENSON(グレンソン)』の始まりはブランドアイコンにも表記されている通り1866年。当時革靴職人として活躍していたウィリアム・グリーンがイギリス靴の聖地、ノーサンプトンから少し離れていたラシュデンという町で「Green&Son」という靴工房を開いた事がルーツだ。
日本国内のセレクトショップでも扱われる事が増えたグレンソンだが、当然英国限定のアイテムも多数展開している。グレンソンのトレードマークと言えば、レンガ色の中敷きだろう。紳士的な外見とは裏腹に遊び心のある仕込みが英国らしさの象徴なのかもしれない。
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